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12/6[火] 『テーマ:初心者同士で学ぶ 地域包括ケアシステムとは?』LOCAL GOOD STATION@StartupCafe開催レポート

2016年12月6日[火]、「地域包括ケアシステム」をテーマに開催されたLOCAL GOOD STATIONについてのレポートになります。

課題の共有「地域包括ケアシステムとは?」By 福岡大学 福岡・東アジア・地域共生研究所員 山田雄三氏

LOCAL GOOD STATION(以下、LGS)では、事前にLGFで議論したいテーマを持ち込んで、参加した人たちでアイデアを出していく、というスタイルで進めています。 今回のテーマは「地域包括ケアシステム」についてです。 先月(11月)に開催出来ず2ヶ月ぶりの開催にも関わらず、テーマの関心が高かったのか約40名近い参加者数でした。 更に特徴的だったのは、テーマから福祉関係の方が多いと予想していたのが、蓋を開けると2 – 3割しか居らず、残りは福祉とは関係の無い業種の方が多かったことです。それだけ今関心が高いということが伝わってきました。

“地域包括ケアシステム”について説明する福岡大学 福岡・東アジア・地域共生研究所員 山田雄三氏

“地域包括ケアシステム”について福岡大学 福岡・東アジア・地域共生研究所員 山田雄三氏からスライドを使用した初心者でもとても分かりやすい説明がありました。
一部資料を交えて当サイトでも地域包括ケアシステムについて超初心者の著者が簡単に説明出来ればと思いますので、まだ聞いたことが無い、名前だけは聞いたことがあるという方がいらっしゃいましたらご覧ください
資料の流れは以下のとおりでした。

  1. 地域包括ケアシステムの定義
  2. 日本の現状
  3. 20150年の社会
  4. 地域包括ケアの歴史
  5. 地域包括ケアシステムの姿
  6. まとめ

 

地域包括ケアシステムの定義

今回は初心者向けということから、そもそも「地域包括ケアシステム」とは何なのでしょうか?という点から説明が始まりました。
スライドを使用して説明してくださった地域包括ケアシステムは以下となります。

○要介護になっても、住み慣れた地域で、その人らしい自立した生活を送ることができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいを包括的かつ継続的に提供するシステム
○介護が必要になっても、住み慣れた地域で人生最後のときまで自分らしく生きたいと望む人が、医療や介護など必要なサービスを受けながら、在宅で自立した生活を続けられるように、地域ぐるみで支える仕組み
=Aging in Place(住み慣れた場所で最後まで)

詳しいことを知らない私にとって正しいかどうかの判断はつきませんが、望んでいる人も多いことかと思いますので、実現すると高齢者の方にも笑顔が溢れる社会になるかと思います。

 

日本の現状

次に日本の現状について説明がありました。その前に聞きなれない単語「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」がありましたので、先に説明を加えておきます。

総人口に対して65歳以上の高齢者人口が占める割合を高齢化率という。 世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」という。
引用:「健康用語の解説 超高齢社会」goo ヘルスケアより

日本は「高齢化先進国」と呼ばれるそうでして、たった24年(1970 – 1994)で高齢化社会(高齢化率14%)になっているそうです。他の国と比べる説明もあり、その期間の短さに驚かされました。比較的短いドイツでさせ約2倍の年数がかかっているのです。

  • フランス=126年(1864年⇒1990年)
  • アメリカ= 76年(1942年⇒2014年)
  • ドイツ = 40年(1932年⇒1972年)

 

 2050年の日本の社会

では、今後日本は更にどうなっていくのでしょうか?これについても予想されている2050年の状況が山田氏から説明があり、まとめますと。

  •  超高齢社会の進行
    65歳以上は2015年 4人に1人(3,395万人)、2050年 2.5人に1人(3,768万人)
    75歳以上は2015年 7.5人に1人(1,646万人)、2050年 4人に1人(2,385万人)
  • 少子化・人口減少・多死社会
    出生数は2015年 101万人、2050年 56万人
    死亡数は2015年 130万人、2050年 159万人
  • 単身世帯の増加
    *こちらは2030年までしか予想がありません
    2030年に高齢者の単身世帯は713万世帯。(総世帯の6.8世帯に1世帯は高齢者の単身世帯)

 

地域包括ケアの歴史

先の予想される状況を打開するには様々なアプローチ、解決方法があるかと思いますが、高齢者のケアとなるとその一つに今回のテーマである「地域包括ケアシステム」があることがわかりました。
続いて、その「地域包括ケアシステム」の歴史についても説明がありました。次のスライドをご覧ください。今から50年も前に山口昇医師が提唱、しかも実践されていたとのことです。

包括ケアシステムの歴史

 

地域包括ケアシステムの姿

では、国としてどのような”地域包括ケアシステム”を目指しているかというのが厚生労働省のサイトに掲載されているそうでして、それが以下となります。

地域包括ケアシステム

まとめ

今回は初心者向けということで深いことについては触れず、日本の現状、今後についての説明から、どうして地域包括ケアシステムのような仕組みが必要になっているのかを著者含め、参加者の方にも理解いただけたのではないかと思います。
しかし、著者がそうであるように地域包括ケアシステムについて今現在どこまで議論が広がり、実践されているのでしょうか?

溢れ出るアイデアや事例の紹介

今回は先の「まとめ」から出てきた題材(疑問)を元に参加者の皆さんと一緒にディスカッションを行いました。

題材

  1. どのようにすれば地域包括ケアシステム(超高齢社会に対応した新しい社会の仕組みづくり)についての議論・動きは盛り上がるのか?(福岡市内・もしくは福岡都市圏で、専門職だけでなくそれ以外の人も含め)
  2. 超高齢社会のなかで高齢者が生きがいをもって活躍できる取組や環境づくりの可能性とは?(定年退職後に何をするか)

ここでは一部になりますが、2.で出てきたアイデア等をご紹介したいと思います。

超高齢社会のなかで高齢者が生きがいをもって活躍できる取組や環境づくりの可能性とは?(定年退職後に何をするか)

  • シェアハウスのような共同生活を行う新しい”場”をつくる
  • 近所同士のコミュニケーションを取ることが重要
  • コミュニケーションを取る方法としてご近所同士でお風呂(銭湯)に一緒に入る
  • 近所ではなく、敢えてちょっと離れた(例えば別棟)人とコミュニケーションをとるようにする(仕組みをつくる)
    *隣近所だと顔を合わせ易いので気を遣うが、ちょっと離れていると適度に会うので気を使わなくて良い。という理由から
    →[Yes and]敢えてちょっと離れた(例えば別棟)人とお風呂(銭湯)に一緒に入る
  • お金を稼ぐやりがいを持ってもらうように株式会社ならぬ、『老会社』という制度を新たに設けて優遇措置などを行う
    →[Yes and]有料の送り迎えビジネス
  • 老人同士の助け合いにからセカンドライフへと繋がるようにする
  • 世代を超えた交流を目指し、超高齢社会への取り組みを行っている一人暮らしの学生さんには家賃補助を行う
  • 幼稚園と高齢者施設の融合

 

地域包括ケアシステムについてのディスカッション風景

地域包括ケアシステムについての議題への皆さんからの意見・アイデアなど

 

参加者からの感想(原文のまま)

  • 勉強になりました
  • 考える機会となりました
  • 楽しかった。山田先生がわかりやすかった!
  • 初めて参加させていただきましたが、初めましてのディスカッションは最初はドキドキしましたが、慣れたらとても楽しかったです
  • 知らないことを聞けて良かった
  • 業界の違う人達と話せてよかったです
  • 開催して下さった方に感謝しています
  • おもしろかった。多職種でやれること
  • とても色々意見や考えが聞け楽しかった
  • 地域包括ケアシステムとても面白かったです
  • こういう取り組みは楽しいです
  • とてもおもしろく、時間が足りなかったと感じました
  • 色々な提案と意見も聞けて自分が出来ることは何があるのか?を考えられました
  • 色々な意見が聞けたので良かった
  • 相手の意見を受け入れた上で、重ねていくことは議論としてはとても難しいと思いました
  • 初めて参加しましたが、普段話すことがないような職業の方々と立場も関係なくお話することができて良い機会となりました。地域包括ケアシステムについても今後学んでいきたいと思います
  • なごやなかな雰囲気でリラックスして過ごせました
  • 自由な話し合いが良かった

懇親会

登壇者や参加者の交流を目的とした懇親会も開催しました。平日にも関わらず夜遅くまで語らっていました。前回に続き、残念ながら写真を撮るのを忘れてしまいました。。。

所感

参加者の方が『高齢者になるのがワクワクする社会』を目指したいと言われていたことがとても印象的で、ネガティブではなく、ポジティブに考えていくことはとても大事に思われます。 資料など準備で時間を割いてくださった山田さん、とてもわかり易くて、 ありがとうございました!

次回LOCAL GOOD STATIONについて

次回は通例ですと「毎月第一火曜日開催」から2017年1月3日[火]なのですが、正月三が日ですのでお休みとさせていただきます。 従いまして、次回は2017年2月7日[火]に開催を予定しています。

■概要

項目 詳細
日時 2017年2月7日[火]19:00〜
場所 Startup Cafe
住所 福岡県福岡市中央区今泉1-20-17 TSUTAYA BOOKSTORE TENJIN 4F
内容 テーマや地域課題などを持ち寄って、皆でアイデアや解決策を考える
主催 特定非営利活動法人 AIP

どなたでも参加可能です!参加方法は後ほど改めて掲載いたします。

ライター紹介

地域に住み・暮らす住民や企業、NPO法人などの民間主体が中心となって、顔の見える関係を大切にしながら、サービス、モノ、 カネ、ヒト、情報の循環をつくっていくことを目指し、「地域のGOOD=ステキないいコト」に多くの主体が参加するきっかけをつくっていきます。

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